週次の話題店ダイジェスト
今週の名古屋 新店ダイジェスト
鶴舞・栄の話題5軒
2026年7月上旬の名古屋は新店ラッシュだった。鶴舞に完全予約制パスタ『PASTA MANIA』と朝6時の『日和製麺』、栄には韓国ナッコプセの『サウィ食堂』、揚げたてベニエの『YUBUNE coffee』、久屋大通に予約困難の和食『cen』。420円うどんから会員制コースまで、今週の話題5軒を業界人視点で読み解く。
2026年7月に入って、名古屋の新店は「鶴舞」と「栄」の二極に集まった。今週編集部が実際に一次情報を追った5軒は、価格帯も予約の作法もまるで違う。だからこそ、業界の目で並べると街の狙いが見えてくる。
鶴舞——朝と夜で真逆の2軒が同じ駅前に
まず驚くのは鶴舞だ。7月1日、鶴舞公園前のいちごぱん跡地に朝うどんの人気店『日和製麺 鶴舞公園店』が開店。朝6時から営業し、かけうどん並はわずか420円。朝10時半までは一杯につき珈琲が無料と、完全に「朝需要」を取りにいく設計だ。京都風の甘い出汁に細めの自家製麺で、出勤前・公園帰りの一杯に強い。
そこから徒歩数分、7月3日には『PASTA MANIA 鶴舞店』が3号店としてグランドオープン。こちらは対照的に、夜は完全予約制で1日8名限定の会員制コース『PASTA懐石』のみという攻めた業態だ。全38席のうちVIPルームも備え、八丁味噌を隠し味にした和牛ボロネーゼが看板。ランチは通常営業なので、まずは昼に生パスタ(2,000〜2,500円前後)で腕を確かめてから夜のコースを狙うのが業界人の順序だ。同じ駅前に「420円のうどん」と「会員制コース」が同居する——これが今の名古屋の懐の深さである。
栄——韓国鍋・カフェ・和食で客層を塗り分ける
栄も動いた。7月9日、韓国で人気のナッコプセ専門店『サウィ食堂』が上陸。タコ・小腸・エビを旨辛のスープで煮込み、締めのポックンパ(炒飯)まで楽しむ一鍋完結型で、グループの女子会や韓国グルメ好きの集まりに向く。客単価は2,500円前後を見ておきたい。
甘い流れでは、揚げたてベニエが主役の『YUBUNE coffee』が間借り営業を経て今月ついに実店舗化。注文ごとに揚げるベニエと、ほのかにレモンが香るレモンクリームラテが看板で、一人カフェや買い物の休憩に効く一軒だ。
そして大人の会食枠にはイノベーティブ和食『cen』。久屋大通の名店『旬和食 二七九』の姉妹店で、カウンター主体の隠れ家。月替わりの季節コースにソムリエがワインと日本酒を合わせる構成で、直近では「予約困難」の声も上がる。接待・記念日など、席数を絞った店ならではの密度を求める夜に。
業界人の読み——「予約の設計」を見れば狙いが分かる
この5軒を貫くのは、予約と価格帯の設計思想だ。日和製麺は薄利多売で回転を上げ、PASTA MANIAとcenは席数を絞って予約でロックする。真逆に見えて、どちらも「自分たちが一番強い時間帯」に客を集中させる合理がある。新店は開店直後こそ混むが、行列型は平日の中途半端な時間、予約型は開店週の枠が取りやすい。今週の名古屋を歩くなら、朝は鶴舞、夜は栄——時間帯で街を使い分けるのが賢い。
Inside Perspective — 業界人の目利き
- 予約の作法を見れば店の狙いが読める。完全予約制・会員制は席数を絞って密度を上げる型、朝うどんの420円は回転で稼ぐ型。真逆でも「一番強い時間帯に集中させる」点は同じ。
- 行列型の新店は開店直後の平日・中途半端な時間を狙い、予約型の新店はむしろ開店週の枠が取りやすい。混雑を避けるなら店のビジネスモデルから逆算する。
- 価格帯の振れ幅(420円のうどん〜会員制コース)は街の懐の深さ。予算とシーンで店を選べば、名古屋は朝から夜まで一日で回り切れる。
PASTA MANIA 鶴舞店
行列のできるパスタ専門店の3号店。夜は完全予約制で1日8名限定の会員制コース『PASTA懐石』、昼は生パスタの通常営業。八丁味噌の和牛ボロネーゼが名物。鶴舞駅徒歩3分。
詳細を見る →YUBUNE coffee
名古屋では珍しい揚げたてベニエが主役のカフェ。間借り営業を経て2026年7月に実店舗化。注文ごとに揚げるベニエとレモンクリームラテが看板。一人カフェ・休憩に。
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