季節短信

お盆後半の栄・丸の内、予約が取れない居酒屋が空く数日間

2026年8月14日 (金) 季節短信 編集部

2026年のお盆は8月13日から16日まで。名古屋城夏まつりは8月16日までで、開園は20時30分、閉門は21時と公式に告知されている。つまりお盆後半の名古屋は、21時前後に人がまとまって街へ落ちる一方、夜の予約は帰省と行楽と天候で読めない。飲食側から見ると、この数日は普段カウンターが埋まる城まわりの店が当日でも空く、年に何度もない窓になる。

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この記事はNAGOYA BITES — 名古屋の厳選1,100店超を業界視点で紹介するグルメガイドの一部です。

まず前提を確認しておく。名古屋城の公式告知によれば、名古屋城夏まつりは2026年8月8日から16日までの開催で、開園は9時から20時30分、閉門は21時。屋台や大盆踊り大会が組まれているのはこの時間の内側で、21時には城の人出が一斉に切れる。お盆後半の中区は、この21時という区切りを軸に動く。

城の目の前は、意外と受け皿が薄い

城から歩ける丸の内は、名古屋でも指折りの飲食密度がある。ただし営業時間の設計はオフィス街のそれだ。丸の内駅から徒歩3分の咲夜島 さくやじま 丸の内 伏見は和食で7,001〜10,000円の価格帯、夜は17時からだが料理のラストオーダーは22時。丸の内駅から徒歩1分の肉ヤキ酒場 ニクノウタゲ 名古屋丸の内店も17時30分から22時30分までで、ラストオーダーは22時だ。城を21時に出て歩けば、席に着いた時点で残りは1時間を切る。

さらに掲載されている営業時間はどちらも月曜から土曜が基本で、日曜にあたる16日は記載がない。オフィス街の店が日曜を閉めるのは怠慢ではなく、仕入れと人件費の設計上そうなっている。平日の法人需要で相場が立っている店ほど、日曜1日のために魚と人を用意する採算が合わない。お盆の最終日に城まわりで飲もうとすると、選択肢は想像よりずっと細る。

錦まで一歩出ると、時間が伸びる

逆に、栄・錦の方向へ一歩出ると時間の余裕が生まれる。栄駅から徒歩6分の大衆割烹 八べゑ 錦3丁目店は3,001〜4,000円の価格帯で、月曜から日曜、祝日と祝前日まで17時から23時30分、料理のラストオーダーが23時。21時台に入っても2時間が残る計算になる。Googleの評価は800件を超えるレビューで4.8。この規模のレビュー数で評価が落ちない店は、繁忙時間帯の提供速度が崩れていないということでもある。

業界人の読み方をひとつ書いておくと、盆に全日開ける店と、盆に閉める店の違いは「やる気」ではなく回転の設計にある。客単価3,000円台で通しの長い営業をかける店は、回転で売上を作るから開けたほうが得になる。客単価8,000円台でコース主体の店は、席あたりの滞在が長く、埋まらない日を開けると人件費だけが出ていく。お盆に開いているかどうかは、その店の価格帯を裏側から教えてくれる。

予約が読めない数日は、客側の窓になる

直近では、8月10日の大盆踊り大会が天候の都合で当日中止になっている。夕方に公式アカウントで告知される運用で、周辺の店は数時間前に人流の前提が変わる。こうした日が混ざる週は、仕込みを保守的に置くしかない。加えて帰省と行楽で夜の予約そのものが飛びやすい。結果として、普段は数日前でないと押さえられない店が、当日の電話で通ることがある。予約サイトの空席表示より、電話のほうが早い時期でもある。

出店の側も、お盆の動線に合わせている

直近の新規出店を見ると、この週に合わせた動きが並ぶ。8月13日には大須商店街に老舗練り物店のはなれが開き、食べ歩きの選択肢が1軒増えた。同じ13日、中部国際空港の第1ターミナル4階には全国展開のステーキ店が入っている。帰省と行楽で人が動く週に開けるのは、開業直後の認知を最短で取りにいく判断だ。ただし空港のほうはモーニング営業の開始を8月18日からとしており、盆のピークは昼と夜に絞っている。開店日と、フル営業に入る日をずらす。これも仕込みと人員を守るための設計だ。

二山目は8月28日から

お盆で一度沈んだ栄の夜は、月末にもう一度立ち上がる。久屋大通パークの告知によれば、第28回にっぽんど真ん中祭りは2026年8月28日から30日、久屋大通公園をメインに市内16会場で開催される。テレビ塔のパレード会場も設けられるため、栄と久屋大通の飲食は再びピークに入る。8月の名古屋は、お盆と月末の二山だ。大人数の会食を8月中に置くつもりなら、谷にあたる今週のうちに押さえておくほうが、確実に取れる。

なお、お盆期間は各店とも変則営業になりやすい。ここに書いた営業時間は掲載データに基づくもので、来店前に店舗へ確認してほしい。

Inside Perspective — 業界人の目利き

  • 城まわり(丸の内)の店は料理ラストオーダーが22時前後で、日曜の営業時間が設定されていない店が多い。名古屋城夏まつりの閉門21時から動くと、実質1時間しか使えない計算になる。
  • お盆に開ける店と閉める店の差は価格帯で説明できる。客単価3,000円台の回転型は開けたほうが得、8,000円台のコース型は席あたりの滞在が長く、埋まらない日は人件費が先に出ていく。
  • 祭事の当日中止と帰省で夜の予約が読めない数日は、仕込みを絞る店が増える。普段は数日前でないと取れない店に当日の電話が通りやすい、客側にとっての窓になる。
01

咲夜島 さくやじま 丸の内 伏見

和食 丸の内 ★4.9

丸の内駅4番出口から徒歩3分。7,001〜10,000円帯の和食で、夜は17時から23時(料理L.O.22時)。月〜金は昼営業もあり、土・祝は夜のみ。城から歩ける距離だが、21時入店だと使える時間は短い。

02

肉ヤキ酒場 ニクノウタゲ 名古屋丸の内店

焼肉・ホルモン 丸の内 ★4.8

丸の内駅7番出口から徒歩1分。5,001〜7,000円帯の焼肉で、月〜土の17時30分から22時30分(料理L.O.22時)。城に最も近い部類だが、閉門21時から向かうと残り時間は1時間を切る。

03

大衆割烹 八べゑ 錦3丁目店

居酒屋 栄・錦 ★4.8

栄駅から徒歩6分、久屋大通駅から徒歩10分。3,001〜4,000円帯で月〜日・祝・祝前日の17時から23時30分(料理L.O.23時)。800件超のレビューで4.8を保っており、21時台入店でも2時間が残る。